【資産運用ことはじめ】投資初心者に贈るQ and A【これから投資を始める君へ】

【資産運用ことはじめ】投資初心者に贈るQ and A【これから投資を始める君へ】

どうも、Tatsuoです。

もうすぐ4月、新生活をスタートさせるタイミングで投資を始めようと考えている人もいるのではないでしょうか。

本記事では、今年ちょうど大学を卒業し、社会人として新たな生活をスタートさせるとともに、投資を始めようとしている弟に質問されたいくつかの質問に答えてみました。

投資初心者の人が抱きやすい疑問点が多く出てくると思いますので、ぜひご一読ください。

なぜ投資をするべきか

goosuke

そもそも、なぜ投資をしたほうがいいの?貯金だけのほうが安全でよくない?

Tatsuo
Tatsuo

貯金も、ほぼノーリスクノーリターンの投資だよ。それに対して、株式などへの投資はハイリスクだけど、それなりに高いリターンを見込めるから、余力があれば投資にお金を回すといいと思うんだ。

そもそも貯金は、元本保証がなされている代わりに、リターンがほぼないに等しい金融商品です。

貯金をするということは、ほぼノーリスクノーリターンの金融商品に投資をしている、ということになります。

一方、株式などは、貯金よりもハイリスクハイリターンの金融商品です。

当然、元本割れなどのリスクは伴うものの、その分高いリターンを享受することができる可能性を秘めています。

もちろん、リターンを高確率で得るためには、正しい商品を選び、長期的に資金を投じる必要があります。

なにも全ての資金を投資に回せ、というのではありません。

長期的な視点で投資するのであれば、勝率はかなり高いはずなので、生活に無理のない範囲で、投資することをおすすめする、というわけです。

貯金は安全という考え方に注意しましょう。
貯金はほぼノーリスクですが、将来インフレが発生した場合に、資産価値が目減りしてしまう可能性もあります。

FXなどへの投資はどうか

goosuke

投資をするなら株が良いの?FXとかよく聞くし、良いんじゃないの?

Tatsuo
Tatsuo

FXの期待値は0。長期的にリターンを得る手法としてはおすすめしない。

詳しい説明はここでは省きますが、FXはゼロサムゲームで、参加者全員の利益と損失の合計が0になるようにできています。

むしろ厳密には、証券会社に支払う取引手数料があるために、マイナスサムゲームといえるでしょう。

つまり、自分の損失は誰かの利益であり、自分の利益は誰かの損失です。

長期的にリターンを得る投資方法としては、ゼロサムゲームのFXはおすすめできないと考えます。

一方で、株や投資信託は、長期的な視点で見ればプラスサムになる確率が大いに期待できます。

株=ギャンブル?

goosuke

なんだかんだ言うけど、株もギャンブルみたいなもんじゃないの?

Tatsuo
Tatsuo

ギャンブルと株は、根本的な仕組みが全く違うよ。

ギャンブルは、必ず胴元が儲かるようにできています。

だから、長期的に賭け続けると、そのリターンはマイナスになります。

一方株は、企業や経済の成長に伴ってリターンが得られるため、長期的にみればプラスサムになると考えられます。

胴元がいない、経済の成長に伴ってリターンが生じるという点において、ギャンブルとは根本的に仕組みが異なりますよね。

例えば、全世界株式インデックスを見てみましょう。
全世界株式インデックスとは、ざっくりいうと主要国の名だたる企業にまとめて投資できる投資信託のことです。

世界経済が今後も右肩上がりであれば、企業の時価総額も増加するはずであり、結果的にインデックスも右肩上がりになると考えられます。

インデックスの計算手法は下記リンク先を参照してみてください。
MSCI Index Calculation Method

不動産投資はどうか

goosuke

家賃収入で儲かりそうだし、不動産投資なんてどう?

Tatsuo
Tatsuo

借金をしてでも投資する価値があるような物件を、ただの一般人に業者が紹介するだろうか。

私が業者なら、そんな案件があれば自分で投資するなあ。

富裕層が余ったお金で不動産投資をするのと、一般人がローンを組んで不動産投資をするのとではわけが違います。

ローン(=借金)をしてまで投資するに値するリターンが得られるか、きちんと見極める必要があるでしょう。

そもそも、(不動産に限らずですが、)知識がないものに投資するのはお勧めできません。

証券会社選び

goosuke

投資したほうが良さそうなのはなんとなくわかった。じゃあ、証券口座はどこで開設すればいい?

Tatsuo
Tatsuo

手数料の安い、ネット証券で口座開設をすると良いよ。

証券会社を選ぶときは、手数料の安さで選んで良いと思います。

銀行よりも証券会社のほうが、実店舗の証券会社よりもネット系の証券会社のほうが、手数料は安い傾向にあります。

有名どころの楽天証券やSBI証券あたりを選べば、とりあえず問題はないでしょう。

特定口座か一般口座か

goosuke

特定口座か一般口座、どれを選べばいい?口座開設手続きを進めていたら出てきたんだけど…。

Tatsuo
Tatsuo

自分で確定申告等をしなくて済むので、特定口座かつ、源泉徴収ありを選んで。

特定口座(源泉徴収あり)とは、売却益等の投資収益について、投資家自身が確定申告を行う代わりに、証券会社が源泉徴収を行ってくれる口座のことです。

自分で確定申告をする手間が省けるので、特定口座(源泉徴収あり)を選ぶことをおすすめします。

特定口座(源泉徴収なし)や一般口座では、自分で確定申告を行う必要がでてきます。
特定口座―国税庁
画像引用:株式・配当・利子と税―国税庁

特定口座(源泉徴収なし)や一般口座を選択した場合、収益が20万円以下ならば確定申告は不要ですが、住民税は収益が1円でも発生したら申告が必要です。
うっかりすると脱税になりかねないので、注意しましょう。

つみたてNISAか一般NISAか

goosuke

ついでにNISA口座も開こうと思うんだけど、つみたてNISAと一般NISA、どちらが良いの?

Tatsuo
Tatsuo

自分が投資したい商品次第だけれども、私はつみたてNISAがおすすめ。

つみたてNISAが対象とする投資信託は1円単位で投資ができるので、非課税枠年間40万円をきっちり使い切るきることが可能です。

一方、一般NISAは、上場している株などが対象であり、購入額が株価×単元株数に縛られるため、非課税枠を使い切ることが難しいです。

せっかくある非課税枠、めいっぱい使いたいので、私はつみたてNISAをおすすめします。

あと、なによりつみたてNISAでは、投資初心者にとって利用しやすいことが重視されており、そこそこ厳選された投資信託商品が取り扱われています。

この点も、つみたてNISAをおすすめする理由のひとつです。

つみたてNISAでは、投資対象が、長期・積立・分散投資に適した公募株式投資信託と上場株式投資信託(ETF)に限定されています。参考:NISAとは?―金融庁

初めに買うと良い商品

goosuke
goosuke

口座が開設できたとして、まず何を買えばいい?

Tatsuo
Tatsuo

全世界株式インデックスに連動する商品への積立投資がおすすめ。

全世界株式インデックスとは、世界中の株式市場の値動きを表す指数のことで、それに連動する商品は、全世界株式インデックス・ファンドと呼ばれます。

具体的には、eMAXIS Slim 全世界株式(オールカントリー)や、楽天VTなどが該当します。

おすすめする理由は、運用に係るコスト(手数料)が安く済むこと、世界経済の成長に伴い、長期で安定的なリターンが期待できること、の2点です。

全米株式やS&P500といったインデックスに連動する商品の積立投資でもよいと思います。

全世界を選ぶか全米を選ぶかは、好みの問題ともいえます。

米国に限らず、中国や新興国も含めた世界経済全体の右肩上がりを期待するのであれば、全世界株式インデックスで良いと私は思います。

投資でやるべき最低限のこと

goosuke

インデックスを買って放置するだけでいいの?

Tatsuo
Tatsuo

正直なところ、それで充分だと思うよ。

株が趣味でない限り、時間をかけずにインデックスに投資して放置するのが合理的でしょう。

もし株が趣味になったなら、個別株に投資するのも面白いですよ。

投資に回す金額

goosuke

いくらぐらい投資に回していくべき?

Tatsuo
Tatsuo

つみたてNISAの年間非課税枠が40万円なので、非課税枠いっぱいに使える毎月3.3万円は投資に回せると良いかな。

バビロンの大富豪の教え」という本に、こんなことが書かれています。

稼いだものは、すべてその一部を自分のものとして取っておく。第一話―バビロンの大富豪の教え

稼いだお金を自分のために支払うということは、貯蓄や投資に回すということです。

物を買ったりする行為は、一見自分のために使っているように見えて、本当は他人にお金を支払っているということ。

自分が汗水たらして働いて稼いだ貴重なお金のうち、最低でも10%はまず自分に支払ってあげよう、というのが、この本の教えです。

つみたてNISAの非課税枠に則って月3.3万円と言いましたが、慣れてきたら、手取りの10%(もしくは余力があればそれ以上)は投資に回せるようになると良いと思います。

投資期間について

goosuke

投資期間はどれくらいと見積もるべき?

Tatsuo
Tatsuo

いったん投資したら、最低でも20年間は持ち続けたいところ。

投資期間とリターンの関係性については、別記事で実際のデータをもとに解説する予定ですが、投資期間を長期でとればとるほど、安定的なリターンが期待できます。

もし、投資期間中にまとまった現金が必要となった場合は、投資資産の一部を売却して現金化すれば良いでしょう。

もちろん、投資に充てる資金以外での余剰が作り出せていれば理想的ですが。

投資を始める時期

goosuke

もし世界経済が右肩上がりなら、早いうちに投資するほうがあとあとお得っていうこと?

Tatsuo
Tatsuo

その通り。いかに長期間市場にお金を投入し続けるかが重要。

世界経済が右肩上がりとなることを前提とするならば、できるだけ早期に資金を投入し、長期間保有することがベストだといえるでしょう。

ただし、余剰資金を全て投資に充てる必要はなく、リスク許容度の範囲内で、投資に回してもいいと思える金額を投じていけばよいと思います。

一括投資か分散投資か

goosuke

投資に回せるお金は一気に投資した方がいいの?それとも分散して投資した方が良いの?

Tatsuo
Tatsuo

一括投資しても、分散投資してもどちらでもよいと思う。

一般に、市場に投入している期間が長ければ長いほどリターンが最大化するため、資金が手元にあるのであれば一括投資をするほうがリターンが大きいと言われていますが、それは現地通貨で投資する場合の話に限ると私は考えています。

例えば、日本円で全世界株式インデックスや全米株式インデックスなどに投資する場合、どうしても為替の影響は避けられません。

株価については、過去から現在まで、株価は右肩上がりであり、今後もそのまま右肩上がりであることが期待できます。

一方で、為替は必ずしも対円で右肩上がりではありません。

投資期間を分散させることによって、為替変動リスクを緩和する効果を期待できると思うので、分散投資も悪くないと考えています。

ポートフォリオとの矛盾

goosuke

一貫してインデックスを勧めてるけど、個別株も結構買ってない…?

Tatsuo
Tatsuo

まあ、若気の至りで買ったものもあれば、配当狙いで持っているものもあるよ。

私のポートフォリオで個別株が多い要因の一つは若気の至りで、投資を始めた頃に購入した株がまだいくつか残っているためです。

効率的な道を歩むのであれば、最初からインデックスをメインにすることをおすすめします。

ポートフォリオに個別株が多いもう一つの要因は、高配当狙いの株を購入しているためです。

現在、ベースとして毎月のインデックスへの積立投資(家族一人当たり毎月3.3万円を目安)を行いつつ、余剰資金で、値下がりした安定した配当が出る株式への投資を行っています。

配当狙いの株を購入する理由は、今後、子どもの教育費などで毎月の投資額捻出が若干苦しくなる時期が想定されるので、その時期に入金力を保ちたいからです。

ただ、配当狙いの銘柄は、株価下落時に投資してこそ、利回り上昇のうまみがあるので、積立には向かないと考えています。

現在保有している銘柄の中心は、コロナ相場で下落した際に買い増ししたものです。

今後また下落したタイミングで、ちょこちょこと買い増していく予定です。

高配当株への投資ってどうなの?

goosuke

高配当がもらえる株、確かに興味あるな…。

Tatsuo
Tatsuo

インデックスへの投資を継続しつつ、さらに余力があるならやってもいいと思う。

インデックスへの積立投資が安定的に行えるようになり、かつ余力が出てきたときに、高配当株に手を出してみると良いと思います。

個人的には、配当利回りの高さよりも、配当支払いの安定性に注意した方が良いと考えています。

ETFなら、個別銘柄対比で価格変動も抑えられるし、仮にいくつかの銘柄の減配があっても、他の銘柄のおかげで影響が緩和されるので、おすすめです。

投資は手段にすぎない

goosuke

なんかやってること地味じゃない?もっと投資って夢のある事かと思ってた。

Tatsuo
Tatsuo

夢は自分の本当にやりたいことで叶えましょう。

投資は、想像しているよりも派手でもなく、近道もない。地味で、継続がものをいう世界だと思います。

そしてなにより、投資は資産形成をする手段のひとつにすぎません。

まとめ

本記事では、投資を始める弟からの質問に答える形で、投資にまつわる疑問とその答えを書いてきました。

本記事で出てくる質問の多くは、投資初心者の方が抱きやすい疑問なのではないかと思います。

この記事が、これから投資を始めようとしている方の参考になれば幸いです。